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Pour mon cher -涙の先に-

第67章 俺からの贈り物

一瞬、ビクッと肩を震わせつつも彼女は俺に小さくペコッと頭を下げて空港に向かって歩き始めた。




‥‥こういう時



ドラマとかってきっとヒロインは走るんだろうなー。



とか



こういう時、きっとドラマなら切な系の曲がバックで流れるんだろうなー。



とか



意外と冷静に考えながら遠ざかる彼女の背中をそっと見守る。





‥俺のホントに最後の我儘。




最後1度でいいから振り向いて彼女の笑顔を見せて。





振り向け。




振り向け。




振り向け。





振り向け。






振り‥・「先輩っ!!!!」





――――え?




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