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Pour mon cher -涙の先に-

第69章 優しさと愛の向こう側

涙が流れそうになるのを我慢して、今伝えられるありったけの言葉を精一杯伝える。




「何度も、忘れようと思った。

何度も忘れなきゃって思った。

あんな優しい先輩を裏切るような事、しちゃいけないって思った。



だけど‥・・っ



やっぱり‥私、嫌なんです‥」




嫌だ。



猛司に他の人が触れる事。

猛司が他の人に触れる事。

猛司が他の人に微笑む事。




全部が嫌だ。




こんなこと、彼女でもないのに伝えたら醜い女だと思われるだろうか‥。



面倒臭い女だと嫌われるだろうか‥。





でも‥‥!







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