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Pour mon cher -涙の先に-

第16章 聞かざる?見ざる?言わざる???

向い風と共に先輩の匂いも香ってきて。


その瞬間、ファミレス前だって事をすっかり忘れてしまうくらい重盛先輩を感じたくなって思わず私も先輩の背中に腕を回す。



すると先輩の私を抱き締める腕の力もギュッと強まって。


何だか。

何だか、先輩の香りに包まれて先輩の腕に包まれて。

今までにない心が凄く、凄く温かくなる時間。



てか。



同時に、こんな先輩は初めてでちょっと戸惑う自分もいるのが正直な所なんだけど。



何か…あったのかな。



なんて、ちょっと先輩が心配になって顔を少し先輩から離して


「先輩?何かあっ……んっ…!」


突然言葉を遮るようにキスを落とされる。


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