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Pour mon cher -涙の先に-

第41章 体育祭 Ⅱ

「なぁ‥‥」


「あー?何だよ平林。」


「お前さぁ‥あの紙‥‥」


‥‥あ。



「もしかして見たのか?」


「いや‥アイツらが何やら騒いでたから‥」



そう言ってさっき渡した担当者達の方を指を差す。



なるほどね‥。




「あー‥‥」




言葉を濁す俺に平林は大きくハァーと息を吐いて見せて



「本当。勉強できる癖に恋愛下手ってどうなのよ。


ホント、不器用で面倒くせー奴」



呆れ顔でそう言われて苦笑いしか出来ない俺。




「ほれ、記念に取っとけ!」



そう手渡されたのは






【あなたの借り物は


大切な人。


です】





と書かれた白い紙。


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