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S×強気で恋になる

第70章 出張大波乱!

「和也・・・大丈夫か?」

そう言って肩を叩くと、さっきまで不意に蹴りを入れるなど、あんまり動じてなさそうだった和也が一気に震え出す

「っ、・・はぁ・・助けて・・・・くれ・・・助け・」

「和也、大丈夫だから、もうなんもしねーから、怖くないから、俺がここにいるから」

そう言って、思い切って抱きしめる
さっきまで息が漏れないように唇を噛み締めてたのに、俺が抱きしめるとそれが緩み、和也の目に涙が浮かんだ

「っ、・・・来るの・・おせーよ・・・っく、時間・・時間戻せよ・・・っく・・ん・・・」

「・・・・・ごめん。こんなときに変なこと聞くけど・・薬飲まされてる?」

ほんのり甘い匂いときっちり元気な和也の息子。そして俺が抱きしめて、手を這わすたんびに体が反応していて、それは間違いなかった

「誤解・・すんなっ・・・なんもされてねぇ・・・あいつの言うこと聞いてねぇ・・・っ」

そう言って、俺をぐっと睨む

それでよかった
本当によかった

でも


ちらっと背面を見ると、七瀬を相当苛立たせたのか背中はすごいことになっていた

温室育ちで真面目なレールの上歩いてきた和也を、こんな目にあわせて

七瀬の野郎・・・ぶっ殺す!!!

そう思いながら、優しく緊張をほぐすように
抱きしめると少しづつ震えが収まってくる


「間に合わなくてごめん。和也を守ってやれなかった」
「っ・・・俺のが年上・・敬語使え・・・ってばっん、・・」
「泣きながら言うセリフかよ。和也は俺が守るって決まってんだよ。だって俺、和也がめちゃくちゃ好きだから。仲良い純平に嫉妬するくらい」
「ばっ・・・ばか言うな・・・っ、か離せ・・っ!!」

目を開けて藤間の胸板を押すと
藤間がニヤッとした

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