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S×強気で恋になる

第76章 粉雪

ちらっとミラー越しに後部座席を見ると
純平がぼーっとしていた

さらさらとしたら髪と顔立ちは
爽やかであり、穏やかであり

まるでワンシーンを見ているかのようで
俺はずっと見つめていたくなった

信号が気づけば赤になっていて
あ!!っと思って
思いっきりブレーキを踏む

思わず、助手席を庇うように出た右手も無意味で
今日に限って後部座席に乗っていた純平は
そのまま前の座席にぶつかって
下におもいっきり落ちてしまった

「わりー純平。大丈夫か?」
「びっくりしたー・・・・・・・・っ、ざけんな!!こっち両手両足縛られてんだぞ!!!」
「ごめんごめん、まじで申し訳ない。首平気か?」
「痛くねーよ!!いいから、気をつけろよ。お前が急ブレーキなんて珍しすぎ。っーか、俺このまま?!」
「マダムのところまで我慢してくれ。別に路上に停めてもいいならいいけど、お前今全裸だし、なぁ?」

なぁって・・・ふざけんなっーの


てか、いつもちょっとブレーキ踏んだら
俺の前に腕出して
わりぃ、って言うのに
急ブレーキなんて珍しすぎだろ


っーか、こいつゴールドだけど
いい車乗ってし
わざわざ左ハンドルのままにしてるし
結構スピードだしてるから
すげー衝撃・・・・


っ、痛・・・・


なにこれ


肩?


いや、腕?


地味に痛い



あーカルシウムとらなきゃ・・・
俺もう幼少期のせーで体も骨脆すぎ。

これくらいで痛く感じるなんて
男としてダメだー・・・

鍛えてムキムキになったら
押し倒されたときも反撃して
逆に真一の上のれるかな


そんなバカなことばっかり考えてるうちに
眠くなって、俺は揺れに負けて眠りの世界に入って行った

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