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S×強気で恋になる

第76章 粉雪


マダムのところに着いたが
俺とのセックスは体力つかうのか
両手両足縛られて寝苦しいと思うのに
純平はぐっすり寝ていた

浅く息をしているくせに
ピクリともしなくて
俺は優しくそのまま抱き上げた

相変わらず軽い身体は
あったかくて
長いまつげがついた瞼がたまにピクッと動いた

「あら真ちゃん。平日に珍しいわね。あらら、純平死んじゃったの?」

薄暗い地下部屋で
趣味の悪いランプと
その周りに置かれたあまりに豪華な家具

そして厚化粧に魔女みてーな格好した
マダムが椅子から立ち上がった

「ご無沙汰だな。勝手に殺すな。ベット空いてる?」
「あら、それは失礼。空いてるわよ、いつもの部屋使って」
「いつも悪いな。」
「昼食べていきなさいよ。スパイシーな料理、ご馳走するわ」
「・・・激辛も辛いのもダメだぞ。うちの犬はお子ちゃまなんだ。」

そう言いながら
脱力している純平がいい加減重くなってきて
俺は廊下を進んだ

「お子様ランチがいいかしら?」

遠くからそんな声がするから

「旗付きな。」

そう答えて部屋に入った

真っ赤なベットに純平を寝かすと
一瞬起きたような素振りをみせ
また寝るのか

くたーっと脱力していった

指で頬を撫でると
気持ち良さそうに寝ていて
さっきまでどーやって犯してやろうか
そればっかり考えてたのに
その思いがどんどん消えていくのを感じた

今叩き起こすことも
いきなり指を突き立てることも
鼻をつまんでキスして酸欠にさせることも

なんだって出来るはずで
なんだってやってきたのに

こんなに気持ち良さそうに寝てるのに
邪魔なんか出来そうになくて

俺は自分自身に苦笑した

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