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S×強気で恋になる

第78章 終わりは告げないで



真ちゃんから連絡が来てたから
心配して見てたけど
別にいつも通りの純平で
逆に不安になった

「今日もう上がれ。俺仕事まだしていくから。真ちゃん待ってるだろーし」

本当は残業なんてなかったけど
あえてそう言って、
早く帰るように促してみる

純平はちょっとうつむいて
すぐ顔をあげた

「俺一人暮らしだぞ?」

ちょっとだけ嬉しそうにそう話す
純平を帰すに帰せなくて
俺はつくづく純平に甘いなと思いながら
ほんの少し困った顔をして返答した

「うーん・・・仕事ってもこれだけなんだけどな、やるか」
「あぁ、やろ、仕事しよ!」
「・・・飯は?」
「え?」
「飯はどうすんの。真ちゃんとこ食べ帰るんじゃねぇの?」
「・・・別に・・・腹減ってねーし・・今日はいいや」

そう言って、書類を手にとり
純平が仕事を始める


今日はいいやって
すぐ痩せるんだから
そんなことしたら体壊す


心配かけやがって


そう思いながら、純平の頭に手を置いた

「残業手伝ってくれたお礼に飯奢ってやる。それ終わったら、外食いに行くぞ」
「え?・・・和也と?」
「不満か?専務命令。もう決まり。早く仕事片付けるか」

そう言って俺もデスクに戻る

純平はすげー嬉しそうにニコニコしてて
久しぶりに見た笑顔が
とても眩しかった

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