S×強気で恋になる
第79章 それぞれの地雷
「で、真一から手を引けって?俺なんかしたっけ?」
「してるだろ。たまに、夜呼び出したり・・・安藤とか航平とか使って、・・・なんかしてんだろ!?」
真一がたまに出かけて疲れて帰ってくる
その時は俺を抱くこともなくて
前旅館で隆彦が来てから
起きたことだったから
絶対隆彦のためになんかしてんだって
っ、こいつ・・・
「そもそも、証拠は?」
「ねぇけど!!!ねぇけど・・・なんで、そんなにつっかかんの?!兄弟だろ?仲良くすればいいじゃんか」
「仲良くね。お前はノー天気でいいな。和也が藤間君と別れたくないって親父に言うから、俺は好きでもねぇ女と結婚すんだぞ。和也はゲイじゃなかったから、よかったのに真一がたぶらかすから・・・。それでお前も俺が悪いって?いいだろ、俺は全て我慢してんだ。結婚して跡継ぎ作って、それでCEOは和也か?!ふざけんなよ!!!!!!!」
ガシャーンと
並んであった皿を全て腕で飛ばして
隆彦が机に肘をついて頭をかかえる
いつも、怖い顔してる隆彦が
見たことない顔で叫んで
俺はビクついていた
「だいたいお前なんなんだよ!!!お前が来てからうちはめちゃくちゃだ!!!悠二も和也も雅彦も・・・お前・・・殺すぞ」
急に低い声でそう言われて
俺は逃げ腰になる
隣に隆彦が座ってきて
思いっきり手首を掴まれ
逃げようか迷ったけど
ここで逃げたらダメな気がして
俺はずっと睨み返していた
「逃げねーんだ。このまま犯されたい?真一が見たら驚くだろうね。」
「っ、・・・そんなこと、しない、くせに・・」
「あ?夢見てんじゃねーよ。」