テキストサイズ

S×強気で恋になる

第54章 純平のおもい


勢いで出てきたけど



行くとこねぇし・・・



っーか治まったけど
腹痛いし腹空いたし




俺の話・・・・ちょっとは聞けよな・・・





俺なんかしたかな・・・




街フラフラしてても危険か・・
でっけー外人のゲイに捕まったら
終わりだし・・・



っ、あっちこっち痛い・・・



今晩どこ行こう・・・



俺には帰るとこ
帰る家なんか



あそこ以外ねぇのに




そこも奪われちゃった・・・




俺の人生散々だよな・・・



どうしよう



和也のとこは・・・
やめとこ。
明日から新しい仕事だし
岡崎の家とは関わりたくねぇ





っーか、朝スーツ取りに帰らなきゃな
スーツねぇや



この辺の近くの
ビジネスホテルでいっか



そう決めて歩き出しながら
両手で器用にネックレスをはずす
んなもんっ・・・・






捨てようと思ったのに





なんでか抱きしめられてるときや
寝込んだときに看病されたこと
迎えに来てくれたこと


俺のこと


金じゃなくて俊哉じゃなくて好きだ

って言ってくれたこと



いろんな場面を思い出す



・・・・出てくんな!!!



そんなにしといて、そうやって俺のこと
縛り付けておいて


誰かの香水も、病院ってごまかすし




俺が浮気したって




俺のこと酷い目に合わすし




も、俺のこと嫌いになったんなら
誰か別の人がいるなら



これ以上俺に関わらないでくれ






ネックレスも指輪も捨てきれず、真一の家のポストに入れ



マンションを出た






涙も出尽くしたのか乾いて
深い悲しみだけが残った










ストーリーメニュー

TOPTOPへ