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S×強気で恋になる

第56章 傷痕

っ、薄着できたから寒いな・・


クソ野郎・・!!
一発殴ってやる!!!

そう思いながら、岡崎の個室に入る扉の前で誰か通るのを待つ

セキュリティで入れねぇ・・・

そう思っていると
片瀬が現れた

「なにしてんの?こんなとこで。」
「お前まじ、タイミングいい!寒かったー。お前こそなにしてんの?」
「んー、ちょっと夜風にあたりたくて。岡崎さんに用事?入る?入れるのはいいけど、バレねーよにしてよ?まあ、院長から気に入られてるから岡崎さんなら許されるんだろーけど。」

そんなことを言いながらピピっとロックを解除される


っ、寒い・・・
病院って真っ暗で怖いよなー


あいつ部屋にいるかと思ったらいねーし
ここで、待ってるか

そう思っていたら
岡崎の声がした。

遠くから響いていたようで、その声を辿りに歩くと入院患者の病棟に繋がっていたのかそちらにたどり着く

ー角矢さん。もう寝ましょう。
ーうるせーな。おい!!酒持ってこい!!
ーお酒を飲むと薬が効きません。治したくて入院してるんでしょう?さぁ、ベットに戻って目を閉じて下さい
ー他人事だろ!!!見下して、俺のことなんだと思ってんだ!!!
ー静かにしてください。他の患者様が起きてしまうので。
ー俺様を誰だと思ってんだ!!!!
ー・・・おやすみなさい。


うわ、岡崎が敬語使ってるし
あの患者さん相当無茶苦茶言ってるけど
すっげー冷静

医者なんだ・・・


そう思って結構近くで見ていると、
岡崎がその患者に背中を向けて
こっちに歩いてきた

わ、バレる!!!
どこかに逃げなきゃ・・・!!!

そう思って焦っていると
岡崎が背中を向けている患者が
点滴をぶら下げ引きずっていた
金属を逆さにし十字になってとがっている脚を高く持ち上げていた



は?あいつ何する気・・・?!!



っ、危ねぇー!!!!!!!!



「え!!!???」
突然飛び出てきた俺に岡崎が驚いた声をあげる




俺は何にも考えてなかった


ただ、疲れた顔で歩いて
その患者の行為にも気付いてない気がして

岡崎が危なくて


俺はとっさに飛び出ていた





ヒュッ



ガシャーン!!!!!!!


っと脚が空気を切ったと思った瞬間
俺の頭に直撃した



いっ!!!!・・・・・・・ーーーー。

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