狼男子の扱い方
第1章 プロローグ
あたしの彼氏は
狼男子です。
狼男子とは?
とにかく、喰う喰う喰う。
欲がたまると、喰う。
で。
その餌はあたし。
「美華(みか)。」
「……あ……、玲音(れおん)」
「今日うち来いよ。
……来なかったら、
わかってるな?」
朝、昇降口であたしを待っていた
彼氏の玲音は
するどい目で、脅迫する。
「……っわかってるよ」
あたしのそんな返事をきくと
満足したように
口角をくっ、とあげ
あたしに背を向けて
教室に向かった。
──断ったら、わかってる。
レイプ行為のように犯される。
……どうせヤるのに。