狼男子の扱い方
第4章 玲音の家での行為
まず、
仮にも彼女のあたしが、
なぜか隠れてる。
しかも全裸。
しかも、ベッド下。
…………まだクローゼットとかさ?
いや、どっちもおかしいけど。
…ベッド下とか。
ほこりっぽ!……くないけど!!
心のなかで文句をぶちまけていると
ベッドの上で
ベルトを締める音がする。
「……玲音、あたしいつまで
ここにいるの?」
「黙っとけって。
そこに落ちてるエロ本でも読んどけ」
……あの、あたし女なんですが。
っつか!エロ本あるのかよ!
なんて思いながらも
寝そべった形であたしは
まわりをキョロキョロと見回した
…………ほんとにあった。
暗がりでよく見えないけど、
【狼男子の欲情】
と書かれてて、
作り物じゃないかって
感じのおっきなおっぱいの
女の人が、表紙にドンとのっていた。
しかも、
DVD付きか。
…狼男子。
もろ玲音じゃん。
そんなとき、
カチャ、
と
すぐそこの扉の開く音がした。