狼男子の扱い方
第6章 道端での再会
「……ごめ、」
あたしは
涼ちゃんの横を走り抜けた
─怖かった
あたしは冷や汗を流しながら
動き出した足を止めることなく
家までの道のりを走った
─なんでここにいるの?
引っ越したはずなのに……
家について
すぐさまベッドにたおれこみ
お気に入りのクッションに
顔をうずめた。
━RuRuRu……
「……ん」
いつのまにか眠っていたあたしは
体をおこし、
鞄のなかで鳴り続ける
スマホに気づく
スマホを引っ張り出すが
間に合わず、
パスワードをひらく。
「…………え、」