狼男子の扱い方
第7章 翌日の学校での行為
『みー』
「…ん」
頭の中で
あの人の声がする。
「みー……?起きたんだ」
目を開けると
隣には、
フェンスにもたれかかって
座って本を読む
涼ちゃんがいた。
「っ……!!」
あたしのからだは
反射的にがばっと起き上がり
涼ちゃんから逃げようとなる。
そのとき、
パサ……と
自分のからだに
被っていた何かが地面に落ちた。
「……シャツ、?」
「それ、オレの。
さすがに何もないと
風邪引くかな……なんて」
涼ちゃんはあたしが
握りしめるシャツをとる
「起こしてくれれば…
よかったのに……」
「んー迷ったんだけどな。
すげぇ気持ち良さそうに寝てて
起こす気失せた!」
シャツを着ながら涼ちゃんは
爽やかな笑顔でそういった。
「……」
「みー?」
懐かしいな……
涼ちゃんの笑顔。
大好きだった。
「……みー。
あのときは…ごめんな」
涼ちゃんのいう、
"あのこと"
に
あたしは
びくんとからだが反応する
「っ、もう…いいよ」
「ありがと…」