狼男子の扱い方
第7章 翌日の学校での行為
「その、水谷ってやつ…
評判良くないんだろ?
……大丈夫か?」
心配そうな顔で
あたしの顔をうかがう。
「大丈夫だよ。
涼ちゃんは心配しないで?」
「でも……「大丈夫だから
もういくね?」
涼ちゃんの言葉を遮り、
勢いよく立ち上がると
あたしは屋上から逃げた。
忘れたくて
普通に接しようとしてるのに…
つらい。
「はぁ…」
誰もいない授業3限目。
屋上から一階降りた、
あたしの教室がある階の
消火器のところにもたれて
しゃがみこむ。
─とりあえず、
いまは涼ちゃんと…玲音に
会いたくないなぁー……。
膝を抱きしめて
顔をうずめる。
が
その束の間。
「っ!?」
ぐいっ、と
腕をつかまれ、
拍子に顔をあげる
そこには
いま、一番会いたくないと
願っていた人……
玲音がいた。