乾いた空
第3章 三章
無性に確かめてみたくなった。
まさかこんな所で合う訳もないが、見れば、見るほど、顔は似ていないが、雰囲気がとてもサキに似ていたから。
きっとこの世を去る前に娘に会いたいという貪欲な気持ちが少女を娘に思いたいのだろう。
僕の身体は大量の出血で血塗れになっていた。
部品は内臓まで貫通していたのであろう。
「実は……
実は……僕には君ぐらいの娘がいるけど…無責任な理由があって奥さんと一緒に手離してしまったんだ……
き…君が…奥さんにあまりにも似ていて…つい…娘を思い出してしまったんだ……
名前…しか知らない娘……
ユ…ウキ…
」
!?
娘の代わりにみた少女の表情は驚いている様子で瞳からは大粒の涙が出ていた。