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乾いた空

第4章 四章





「何方かしら?」

「案内して頂きました、ユウキです。」

「あっ!
電話の方ですね!」

「はい。」


同じ病気でも一瞬にして"仲間"という眼差しで見る者と"何故そうなった?"という眼差しで見る人間の二通りに別れる。


私は勿論、後者の方だ。


まあ、どちらにしても地獄なのは確か。
以前、興味本意で見た"アウシュビッツ強制収容所"の話しを思い出す。

強制収容所へ連れていかれたユダヤ人は直ぐに働けそうな男性達と働けなさそうな老人、子供、女性に分けわれ、物の様にトロッコに乗せられ左右真逆の方向の2つのレールに離れさせられる。



汚い物を見る目で見る監守達。



私を怪訝な表情でみる健常者達。




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