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乾いた空

第4章 四章





昼間の明るく穏やかな景色とはまるで違い、辺りはすっかり静まり帰り、闇と霧に覆われ、全ての生き物が眠るなか、向こう岸から野犬が吠える声が聞こえてきた。

それでも私の心は明るかった。
強く決心したから自分のやるべき道が見えていた。

目の前に楽な道があるのに、私には想像も付かない程の苦しい棘の道が待っているが、不安と言えば嘘になるが、今まで、病気からも学校からも親族からも逃げて生きてきた。


最後ぐらいは逃げない事にした。




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