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乾いた空

第4章 四章





それにこのままでは彼を見殺しにしてしまう。

私の携帯は既に水没しているし、彼の携帯はこんなアンテナ一つ無い山奥では全く役に立たない……

それにしても寒い。

昼間とは全く違い、夜の森林は山頂からの冷たい空気が雪崩のように吹き付けては霜が降りる。
凍えるような寒さで体温を全て奪っていく。

このままでは凍死してしまう。

私はいつ炎上してもおかしく無い車のなかへ恐る恐る入り、中に何かないか探した。




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