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乾いた空

第4章 四章





ここで彼に死んでもらっては困る。
私は彼に命を助けられたのに、まだ"ありがとう"の一言も言ってない。

それに彼に彼を心配するだって家族がいる筈。



家族………

いくら親戚の家をたらい回しだったとはいえ、ユウキにも親族がいる。


その親族から私はユウキを奪ってしまったんだ。


だから、
尚更、彼には生きてほしい気持ちを込めて、容赦無く彼が目を覚ますまで頬を強く叩いた。


今はこうするしかない。





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