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人って、落ちていくのは簡単だ。
今まで積み上げたものも、一瞬にして破壊出来る。

破壊してしまえば、それでおしまいなのだ。

"何とかして助けたい"という気持ちと共に"このまま苦しんで死ぬよりは、いっそうのこと……"と思ってしまう自分との葛藤になっていた。

もし彼を殺してしまったら、私はその後何も変わらないところか独りになる。という邪推な考えまで心に過る。

結局、私はずるい人間なんだ。
家族に会わせたいや、ありがとうを言いたいと思っていたのは偽善的な考えであって、これが本当の私。

ユウキを殺して反省しているのでは無く、


死ぬとは限らないのに、私は彼まで殺そうとしている。

今まで人を殺してきた人でも、私の命の恩人だというのにも関わらず……


私は疲れているんだ。


こんな事故に合えば誰でもこんな感情になっても不思議はないだろう。