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乾いた空

第2章 二章




僕はもうここで星を見ることも、鈴虫の声を聞くことも出来ないんだと思い、愕然としていた。

でも、しょうがない。それが僕の運命。
ただ明日から、
いつも通りの日々に戻るだけなんだ。
自分の胸にそう言い聞かした。


運転手が扉を開けたので、いつも通り車の後部座席に座り、シートベルトを閉めた。

車の窓から、空き地を見ては後ろ髪を引かれた自分がいた。
そんな気持ちを無視するかのように車が鈍い音でエンジン鳴らして走り始めた。


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