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乾いた空

第2章 二章




僕は忘れる為、数学の問題をひたすら解いていた。


しばらくすると運転手は初めて車の中の僕に話しかけてきた。



「坊っちゃん、
空き地はどうでした?もう、危ないから1人で行っては駄目ですよ。これからは私が一緒に行きますよ。ただし10分だけですよ。」



思いがけないことを言っては鏡の向こうの目は笑っていた。
僕は自分の希望を無条件で受け入れてくれたことに戸惑いを隠せなかったが、秘密を共通する仲間が出来た事とまた空き地に行けることで"嬉しい"という感情というものが芽生えていた。



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