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乾いた空

第2章 二章





「ねえ、
時間あるなら、折角なら散歩しない?」


「えっ?
アルバイトなんでしょ?」


「そんなの嘘よ。
今日は休みだし、私のバイトは早朝だから。」


真っ黒くサラリとした長い髪が風に揺れながら、僕の前を通り過ぎた瞬間、一瞬彼女から石鹸のような爽やかで優しい香りがした。


僕は初めて見る仕草や香りにドキドキした。


これが女性なんだと意識した瞬間でもあった。




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