
月夜の下で…
第2章 ~ 告白と嫉妬 ~
なに変に意識してるん だろうっ…
…あんな夢見たからか な‥‥
「今日はありがとう
おかげで早く片づいた 」
「そう言ってもらえて嬉 しいな
ぼくに出来ることがあ ったら言ってね」
ニコッと微笑んだ瞬間、逞しい腕に抱き寄せられ胸の中に収まった。
トクントクンと胸が高鳴り‥一気に顔が熱く真っ赤になった。
「楼…!?」
「そういう顔するのはオ レの前だけにしろよ… 」
腕に込められたら力が強くなり、厚い胸板に顔が押し付けられた。
自分と同じくらい高鳴る鼓動が聞こえ、チラッと顔を見上げると…
耳まで真っ赤になった整った横顔が見え、胸がキュンとした。
全身から
好きって気持ちが伝わ ってくる‥‥
「うん…」
広くて逞しい背中に腕を回し、2人はしばらくそのまま抱き合い‥互いの温もりを感じた―――…
「…みちる…
オレっ‥もう我慢でき ない」
「っ!?」
華奢な体は簡単に押し倒されてしまい…
楼の胸元からは、お揃いのネックレスが目の前に垂れ下がってきた。
「みちるが欲しいっ!
あいつなんかに渡した くないっ」
「楼…」
必死に求めるような目 ‥‥
…そんな目で見つめら れたら‥‥
「この体も‥心も全部… 楼のものだよ
早く‥楼でいっぱいに してっ…」
「っ!?!?」
突然楼の体は離れていき、顔を真っ赤にさせながら慌てて寝室へダッシュして行った。
「…楼っ
どうしたの…?」
「ちょっと待っててっ」
寝室から聞こえてくる切羽詰まった声に心配しながら座椅子に座り直し、ドタバタと騒がしい寝室を見つめた。
いきなりどうしたのか な…?
…っていうか
さっきの大胆発言‥今 頃になって恥ずかしく なってきたっ
なんであんなこと言っ たのか、自分でもビッ クリっ‥‥!!
「ごっごめんっ…」
制服から丸襟の茶色いTシャツに、少しダボついたGパンに着替えた姿で、気まずそうに寝室から出てきた。
