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月夜の下で…

第2章 ~ 告白と嫉妬 ~

 
 
みちるを真ん中にして並んで歩く三人の姿があり、気まずい雰囲気が漂わせていた。
 
 
 
 楼…ずっと怖い顔して る‥‥
 絶対怒ってるよね…… 
 
「そういえば
 来月誕生日だったよね …プレゼントなにがい いかな?」
 
「なんで知ってるんです か…!?」
 
「え?前にみちるから聞 いたんだよ」
 
「そう‥でしたっけ…? 覚えてなくてすいませ ん」
 
「あの時は相当疲れてた みたいだからしょうが ないよ」
 
 
 あっあの時って‥‥
 
 
 
一年生だった頃…
森崎先輩の部屋でエッチしている映像が断片的に甦り、カーッと顔が真っ赤になってしまった。
 
 
 
「昔話はもういいだろっ もう今はオレのなんだ から気安く近づくなよ センパイっ」
 
「ろっ楼っ」
 
 
 
勝ち誇ったように余裕な口振りの楼に、森崎先輩は全く動じなくむしろ眼中にないという感じだ。 
 
そうこうしている間に学校に辿り着き、ただならぬ光景に周りにいた生徒達はみんな注目した。
 
 
 
「見て!
 彼氏にしたい抱かれた い男1、2を争う
 森崎先輩と月野くんよ っ」
 
「2人並ぶと迫力あり過 ぎる――っ」
 
「っていうか
 真田みちるを取り合っ てるって噂だよ」
 
「イケメン2人に手ぇ出 すなんてゆるせなぁー い!」
 
 
 
 取り合ってるって…
 …森崎先輩に告白され たのは事実だけど
 この状況…
 そう見られても仕方な いのかな‥‥
 
 …ちゃんと断らないと いけないよねっ……
 
 
 
女子達の痛い視線を浴びながら、みちるは心の中で密かに決心した。
 
 
 
 
 
 

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