
月夜の下で…
第4章 ~ 白銀(ハクギン)の狼 ~
そんな甘々な毎日に幸せを感じ…
待ちに待った誕生日当日―――
ちょうど休みってこともあって、朝から楼とデートの約束をしていた。
5月になって少し暑くなってきたから、赤いチェックの半袖と中には白いTシャツの重ね着にしてみた。
もちろん、プレゼントのネックレスもつけて‥‥
「おまたせ!」
ひまわりを出ると、門の前で楼が待っていた。
その私服を見て、ドキッと胸が高鳴った―――
細身のジーンズに、白いYシャツは着崩していて、開いた胸元からはお揃いのネックレスが見えていた。
なんか…いつもと雰囲 気違う‥‥
大人っぽくて年下には 見えないかも
「どーした?
オレ‥なんか変っ?」
「うっううんっ
いつもと雰囲気違うな ぁ~ってっ‥‥」
つい見とれちゃったっ
「そーかな?
みちるはいつもカワイ イけどな♪」
無邪気な笑顔を見せる楼に、さっきより鼓動が速くなり‥顔もうっすら赤くなっていた。
その笑顔‥反則‥‥
なんか…ぼくばっかド キドキしてるみたいじ ゃんっ‥‥
「今日のデートはオレに まかせて!
この日のためにプラン 考えてきたんだぁ♪」
上機嫌でそう言うと‥手を繋ぎ、急かすように引っ張った――――
「お前が月野楼か」
気配もなく‥突然目の前に、長身でもの凄い美形が現れた。
