ふたりのうた
第1章 ふたりのうた
「俺は、ひな以上に愛してんで。にやけてまうんはしゃあないやん。かわいいねんから。俺のことを考えながら歌詞を考える姿とか、顔を真っ赤にしながら俺を求める姿とか、頭叩いて怒りながらも笑顔で受け入れてくれるところとか。」
やさしく頭を撫でられながら、俺はヨコの言葉を静かに聞いた。
「嫌な思いさせてたんなら悪かった。でも、この顔はどうしようにもないやんか。これだけは受け入れて。俺の彼女やろ?」
「彼女ちゃう…。…彼氏や。」
いつになくやさしい俺の彼氏は、子供の様な笑顔を見せた。俺もつられてそっと笑った。
「…よし!!仲直りの印に、ベットいこか?」
「…は!?いらん!!なんでそうなんねん!!」
「ツンデレやな~ひなは。」
「ガチでいらん!!嫌やからな!!」
俺の名前は村上信五。恋人は変態の横山裕です。
(俺は変態ちゃうで。)
(なにをどう考えてもド変態や!!変態!!アホ!!ボケ!!ナス!!)
(ナスはお前やろ?)