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これ、欲しいんだろ?

第4章 我慢できない

「これ、九州の実家から送られてきた饅頭なんだけど、食べないかなと思って」


「饅頭?ってか立ち話もあれだから入れよ」


「ありがとう」


女々しい奴だなと思いながらも、俺は少し可愛いなんて思ってしまった。


「これねー熊本のいきなりまんじゅうっていうんだよ。

さつまいもが1cmくらいの厚さでスライスされてて、あんこと一緒に入ってるんだ」


子どもみたいにはしゃぎながら、渡瀬は箱から饅頭を出していく。

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