
words
第2章 クラゲ
「カットー!!」
サビに入る前に声がかかった。
ポージングしていたメンバーが力を抜き、大道具さん、衣装さん、メイクさんが動き出す。
「いいんじゃない?さっきの方がかっこいいよ。これに変更ね。はい、次いくよ!!」
バランスを崩したとき、僕はカメラの前で右膝をついてうつむいていた。一拍おいて僕の声が聞こえる。
なんとか歌詞に会わせて口を動かしながらゆっくり立ち上がり、カメラに目を向けたいた。
「本当…ですか?」
「安田くんがいいならね。コンサートで同じことできればの話かも。まあ、見てみなよ。」
モニターの前を手で指しながらにこにこしている監督に会釈して僕は先に向かっていた横ちょと大倉の間に顔をだした。
完全にバランスを崩したのがバレバレなのだが、予定ではそこには別の映像が入るらしい。
映像が変わった瞬間、僕は下からすくっと立ち上がって歌っているとなるのだそう。
「めっちゃかっこいいやん!!」
「元々よりキメキメやな。」
僕はすぐ隣で笑って見ている横ちょを見た。
「やっぱな。ヤスならやってくれると思ってた。」
なぜが自慢げに言う横ちょが面白かった。
頭をグッと押さえて撫でた横ちょはふざけあっている信ちゃんとまるのもとへと歩いていった。
嬉しくてしばらくモニターを見ていてふと気になった。
カットがかかった瞬間、大倉は僕から離れるように後ろへと移動していた。
そして渋やんとのんびり話している。
今も僕のすぐ前にいたはずなのに今はいない。一人で机に置いてあるお菓子を食べている。
見えるところにいても天と地ぐらいに離れているように思うのがすごく嫌だった。
だけど、近づくことも出来なかった。
サビに入る前に声がかかった。
ポージングしていたメンバーが力を抜き、大道具さん、衣装さん、メイクさんが動き出す。
「いいんじゃない?さっきの方がかっこいいよ。これに変更ね。はい、次いくよ!!」
バランスを崩したとき、僕はカメラの前で右膝をついてうつむいていた。一拍おいて僕の声が聞こえる。
なんとか歌詞に会わせて口を動かしながらゆっくり立ち上がり、カメラに目を向けたいた。
「本当…ですか?」
「安田くんがいいならね。コンサートで同じことできればの話かも。まあ、見てみなよ。」
モニターの前を手で指しながらにこにこしている監督に会釈して僕は先に向かっていた横ちょと大倉の間に顔をだした。
完全にバランスを崩したのがバレバレなのだが、予定ではそこには別の映像が入るらしい。
映像が変わった瞬間、僕は下からすくっと立ち上がって歌っているとなるのだそう。
「めっちゃかっこいいやん!!」
「元々よりキメキメやな。」
僕はすぐ隣で笑って見ている横ちょを見た。
「やっぱな。ヤスならやってくれると思ってた。」
なぜが自慢げに言う横ちょが面白かった。
頭をグッと押さえて撫でた横ちょはふざけあっている信ちゃんとまるのもとへと歩いていった。
嬉しくてしばらくモニターを見ていてふと気になった。
カットがかかった瞬間、大倉は僕から離れるように後ろへと移動していた。
そして渋やんとのんびり話している。
今も僕のすぐ前にいたはずなのに今はいない。一人で机に置いてあるお菓子を食べている。
見えるところにいても天と地ぐらいに離れているように思うのがすごく嫌だった。
だけど、近づくことも出来なかった。
