背徳の雨
第2章 コワレタ、モノ
次の日
佳代は私の服を全部脱がし
真冬の外に放り出した。
寒くて恥ずかしくて
どうしようもなかった。
家の前で泣き叫んでいると
不審に思ったのか
隣に住む、幼なじみの陸斗が
様子を見に現れた。
「音羽?!どうした!」
とりあえずうち来い!
と驚いた顔をした陸斗は
私を家へ招き入れてくれた。
「何があった?」
陸斗のお母さんも親身になって
私の話を聞こうとしてくれる。
でも私からは話せない。
暖かい毛布を掛けてくれる。
「…何もないよ」
俯いて言うと
そんな訳ないと陸斗に言われたが
お母さんはそれ以上は阻止した。
「言いたくない事もあるのよ」
でも、と歯切れ悪い返事をする陸斗。
聞いちゃだめだとお母さんは
陸斗に念押しし、陸斗は渋々頷いた。
夕方
玄関の扉を叩く音が聞こえる。
「はーい」
陸斗のお母さんが扉を開けると
そこには佳代がいた。
「うちの音羽が
お世話になっていませんか?」
陸斗のお母さんは嫌な目で佳代を睨み
「居ますが、今日は此方で
晩御飯を食べさせたいのですが」
佳代はその言葉を聞いてムスッとした。
私は陸斗達まで
巻き込みたくないと立ち上がり、
「あの、お世話になりました!
お邪魔しました!」
深々と頭を下げて家を飛び出した。
「あ、ちょっと…!」
私を引き留める、
陸斗のお母さんの声が聞こえたが
私は自宅の扉を勢い良く開け
乱暴に閉めて、階段をかけ上がった。
その後後を追うように
佳代が階段をかけ上がってきて
私の手首を掴み、
階段の一番上から下まで突き落とした。
不意に階段の横から突き出した釘が
私の足首を抉った。
そしてそのまま
米びつに後頭部を打ち付け、
それは余りの強い勢いで
私の目の前は真っ暗になり、
意識は薄れていった。
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