背徳の雨
第5章 儚く、脆く
私の腕の中。
呼んでも呼んでも呼んでも
返事もしないし
ピクリとも動かない白狐。
「起きて!」
身体を揺らす。
でもやはりピクリとも動かない。
身体に力は入っていなくて
ぐったりとした白狐。
顔は原型を留めていない。
放っておけば死んでしまうかも知れない。
そう思った私は携帯を取り出し
救急車を呼ぼうとした、が
「?!」
いつから居たのだろう。
亮に携帯を奪われた。
「竜也さんが
誰にも連絡しちゃダメだってさ。」
他人事みたいな表情。
無性に腹が立って
気が付けば亮をビンタしていた。
「あんたに襲われた事、
皆に言い降らすよ?」
私は亮に
無理矢理ヤられた事があった。
嫌だと殴り、抵抗したが
最後までヤられてしまった。
でも誰にも言えなかった。
だって白狐は亮を気に入ってる。
私が白狐の彼女とか
以前に私は白狐の客だ。
それを寝取ったと分かれば
きっと一番権力を持つ、
No.1の秋も竜也も動くだろう。
「それは…困る」
亮はあたふたしていた。
が、私は何を言われようと
止まる気はない。
「言うから楽しみにしてなよ」
私は亮から携帯を奪い取って
救急車を呼び、秋に連絡した。
亮に無理矢理ヤられました
亮は案の定呼び出され、
店内で血を吐きながら
集団リンチにあう羽目になったのは
言うまでもない。
そしてあのホストクラブの闇は公になり
すぐに店は潰れた。
でも
白狐からの連絡は、
まだ来ない。
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