花火の秘密
第2章 りんご飴の秘密
「あっはっはー!!すばるくんおこちゃまみたいやな。村上くんおかんやし!!あっはっ
は!!」
そんな本来和ましい光景に口を大きく開けてバカ笑いしている大倉を見て二人の顔がつられて笑顔になる。
「渋やんに首輪とリードつけてはぐれやんようにせなあきませんね?」
「俺は犬か!?」
そんななかにも躊躇なく堂々と入っていけるまる。
俺はただ一人、輪の外で見ていることしかできなかった。
まるでクーラーのきいた涼しい家の中の家族を暑苦しい外で見ているようだ。
「あ、村上くん、前のラジオ、むっちゃおもろかったー。」
「ほんまに?」
「おん!!なんかね、あの話題他の人が話してるん聞いたことあんねんけど、その人よ
りむっちゃ笑ったわ。」
大倉がひなを誉めるときは大抵その後おごってもらうため。
言い方は悪いかもしれないが、調子に乗ってきたところをさっと何気なく言い寄ってひなから金と時間を奪う。
俺がいくら誉めても奢ろうなんて話にならへんのに。
「あと二人…。」
集合時間を五分ほど過ぎた頃。すばるがポツリと呟いた。
あの二人のことだから、きっと一緒にいるのだろう。もしかしたらどっくんの案内で
先に行ってるのかもしれない。
「先行かへん?どっくんとヤスやろ?ええんちゃう?連絡だけいれといたら。」
「集合時間過ぎてるしな。」
「でも、なんか待ったげなかわいそうやないですか。一緒におったらええかもしれま
せんが、バラバラかもしれませんし…。」
「はぁ!!よかったぁ、まだおった!!」
突然後ろから聞こえた声に心臓を捕まれた。
振り返ってみれば手を顔の前で合わせてにこにこするどっくんの姿があった。
「ごめん。久しぶりに友達とおうてちょっと長くしゃべりすぎた。」
「亮!?お前どっからきてん。」
「裏道使った。いつもここの通りは人多くて大変やから。」
思えばどっくんのことを亮って呼んでいるのはひなだけだ。
俺が下の名前で呼び捨てするのはすばるぐらいなのに。
侯隆って呼ばれたことあったかな?
「行こう!!ここの祭りはな…」
「まだ章ちゃん来てへんねん。」
「え?ほんまに?」
大倉の言葉にどっくんの表情が一気にはっきりと曇った。
もしヤスが俺でどっくんがひななら、ひなはどんな顔をするんだろう。どっくんみた
いにがっかりしてくれるだろうか。
は!!」
そんな本来和ましい光景に口を大きく開けてバカ笑いしている大倉を見て二人の顔がつられて笑顔になる。
「渋やんに首輪とリードつけてはぐれやんようにせなあきませんね?」
「俺は犬か!?」
そんななかにも躊躇なく堂々と入っていけるまる。
俺はただ一人、輪の外で見ていることしかできなかった。
まるでクーラーのきいた涼しい家の中の家族を暑苦しい外で見ているようだ。
「あ、村上くん、前のラジオ、むっちゃおもろかったー。」
「ほんまに?」
「おん!!なんかね、あの話題他の人が話してるん聞いたことあんねんけど、その人よ
りむっちゃ笑ったわ。」
大倉がひなを誉めるときは大抵その後おごってもらうため。
言い方は悪いかもしれないが、調子に乗ってきたところをさっと何気なく言い寄ってひなから金と時間を奪う。
俺がいくら誉めても奢ろうなんて話にならへんのに。
「あと二人…。」
集合時間を五分ほど過ぎた頃。すばるがポツリと呟いた。
あの二人のことだから、きっと一緒にいるのだろう。もしかしたらどっくんの案内で
先に行ってるのかもしれない。
「先行かへん?どっくんとヤスやろ?ええんちゃう?連絡だけいれといたら。」
「集合時間過ぎてるしな。」
「でも、なんか待ったげなかわいそうやないですか。一緒におったらええかもしれま
せんが、バラバラかもしれませんし…。」
「はぁ!!よかったぁ、まだおった!!」
突然後ろから聞こえた声に心臓を捕まれた。
振り返ってみれば手を顔の前で合わせてにこにこするどっくんの姿があった。
「ごめん。久しぶりに友達とおうてちょっと長くしゃべりすぎた。」
「亮!?お前どっからきてん。」
「裏道使った。いつもここの通りは人多くて大変やから。」
思えばどっくんのことを亮って呼んでいるのはひなだけだ。
俺が下の名前で呼び捨てするのはすばるぐらいなのに。
侯隆って呼ばれたことあったかな?
「行こう!!ここの祭りはな…」
「まだ章ちゃん来てへんねん。」
「え?ほんまに?」
大倉の言葉にどっくんの表情が一気にはっきりと曇った。
もしヤスが俺でどっくんがひななら、ひなはどんな顔をするんだろう。どっくんみた
いにがっかりしてくれるだろうか。