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花火の秘密

第3章 すばるくんとの秘密

…あかん。それはあかん。

「すばるくん。こっち。」

「へ?…ぁ、大倉か。ビックリした。」

拉致するようにすばるくんの手首をつかむと無理やり人の合間を突っ切った。

「すばるくんちっちゃいんやから流されやんようにせな。」

「はぁ、ありがとう、大倉。お前がでかくて助かったわ。」

「お前、難儀やな。」

「ほんまやで!!死ぬかと思ったわ。」

いつも通りの空気が流れていく。

「あっはっはー!!すばるくんおこちゃまみたいやな。村上くんおかんやし!!あっはっは!!」

本当はこんなに笑う気分じゃない。

俺一人が取り残されて横山くんの様に目立つわけにはいかなかった。

ばれてしまったらきっと…

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