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約束

第8章 もう一度

「夕飯持ってきました〜」

遥歌が来た。

もうまずい病院食にも慣れて、何とも思わず食べた。

「よかったね、退院決まって!」

「お、おう」

「日本のスーパーアイドルには元気でいてもらわなくちゃね!」

「うるせーよww」

「じゃ、片付けるから」

遥歌が帰ろうとすると、俺は衝動的に遥歌の腕を掴んでいた。

「えっ?どした…?」

「もう少し…ここにいてくんね?」

「う、うん」

遥歌は俺のベッドに腰掛けた。

「俺さ…遥歌と会えなかった時間、距離に、勝てなかったんだ」

「うん」

「忙しかったことを言い訳に、連絡もしないで…遥歌のこと、考える余裕がなかったんだ」

「あたしだって…分かってた」

「え…?」

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