
caramel
第2章 導
部屋主が立ち去った保健室には、
甘く、少し高めの嬌声と
淫らな水音だけが響いていた。
『ひぁっ…おかしくなっ…ちゃ…ぁん』
「くっ…ゆずの中、凄い締め付けてくるよ…っ」
『っイきそぉ……ゃああああっ!』
「僕もっ…お腹に出す…ねっ」
白の空間に、
白いモノが放物線を描いてゆずの肌に舞った。
「ゆず…」
『郁人くん…』
互いの愛を感じながら、抱き締めあう二人。
その愛を導いたのは、愛を拒む者。
‥矛盾してるよな
保険医はとあるホテルの一室で、
そんな事を考えながら女を抱いていたのだった。
―――長い夜が終わった。
