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caramel

第1章 欺

また二人共黙り込むのだろうか。

そう思っていたら、
唐澤が言った。

「先生、お待たせしてすいません。僕とゆずの…その…行為を…」

「心配すんな。彼女には触んねえから」


‥何か唐澤が大人にみえる
少し厳しく言い過ぎたか


「安心しろ。愛し合っていればいるほどより感度は高くなるし、得られるモノは大きい」

遠回しに、愛も大事だと言っているのが理解して貰えると有り難いのだが。


「大丈夫です。先生の言いたいこと、何となくわかります」

そんな心配は必要無さそうだ。



‥実際俺は
欲の為に女を抱いてるけど





愛に純粋な二人の為に嘘をつく。



自分の心を隠し
相手の心を欺く。

その行動には人としての情がある。


抱いて、抱かれて。

その行為には欲望だけが渦巻いている。

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