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caramel

第1章 欺

その言葉を聞いた二人は、先程から赤かった顔が更に赤くなっていった。


なかなか答えない二人に追い討ちをかける。

「ヤってみたいんだろ?違うのか?」

意地悪な言葉に極上の笑みを添えて。


‥人間ってのは
欲には勝てねぇ生き物だからな





唐澤より先に彼女が口を開いた。
『郁人くんと…ならっ』

まだモジモジしているものの、彼女は性に対して興味がありそうだ。


‥彼氏もちじゃなかったら
開発してもよかったな




暫く間が空いたので、唐澤に無理やり答えを出して貰う事にしよう。


「で、唐「ゆず…僕でいいの?」

‥おい
何俺のセリフに被せてんだ


唐澤の問いに上目遣いで答える彼女。

『郁人くんが…欲しいならっ』



二人の甘味を通り過ぎたクドい会話に苛々してきた幸也。

それに気づかない二人。



「うぜぇ」


室内の温度が急激に冷える。


「sexに愛なんて要らねぇ。結局快楽を求めて人間は躰を重ねるんだ。」


‥焦れったいんだよ
とっとと欲望に堕ちろ

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