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迷路…俺の場合 (Ver.N)BL表現有

第8章 鎧

「マシロ・・

目、閉じてるか?」




マシロは

黙ったまま
頷いた




「そのまま
ちょっと・・


聞いてくれるか?」





コクッ・・





「生まれたらさ

すぐに
服、着さされんだろ?

オムツとかさ」




コクッ





「生まれる前はさ

てか・・


この世に
生を受ける前はさ

みんな
真っ裸だったと
思うんだよ



なんも
着てなくてさ


まだ
運命とかに
縛られてなくてさ



なんだろな・・



自由で


ゼロだったと
思うんだよ






今更
行けねーんだけど


今から
その生まれる前になんか
行けないのは
分かってんだけどさ




なんか



ちょっとだけ





そこにいる
感覚を
味わいたくて




脱ぐんだよな・・




俺は。




そんでな


一人の時って

なかなか脱げないんだよ




あれ・・なんでかな(苦笑)




誰かが
そばにいると

安心して





脱げるんだよ



そんでさ






誰かそばにいて
その誰かが
服を着ちゃったとしても



俺と

一瞬でもいいから

全裸でいてくれたら






安心すんだよ




・・・アホだろ?(苦笑)





そんなこと
やってたら


いつの間にか
鎧が
軽くなってて・・






せめて



朝まで

鎧は



つけたくねぇって・・






思うんだよ・・俺・・」











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