テキストサイズ

迷路…俺の場合 (Ver.N)BL表現有

第8章 鎧



「マシロ・・」




「・・はい」




「そんな・・

そんな気持ちに
少しでも
なれる時・・


お前、あるか?



鍵なんか・・かけてさ

歯ぁ食いしばってさ

頑張ってんの
すげぇけどさ



たまには



鎧はずさねーと

疲れんだろ?」







「ユウヤさん・・」







「・・ん?」






「・・・・・・」






「鎧の意味なんて

言わなくていい




ただ


ちょっと



鎧・・外せよ」






「・・っうっ・・」




マシロは
急に


カラダを固くして

また

背中を丸めた





「・・どした?・・寒いか?」






マシロは
首を横に振った





「どうした?」






「あっ・・・うっ


あっ



あったかい・・ううっ・・」






マシロ・・・





溢れ出てしまった
涙を

必死で
こらえてるのか



マシロは



背中を
震わせながら


泣いていた





まるで


泣き方を
知らないみたいに



声を殺して






泣いていた






泣き疲れたら


ちょっと







軽くなるんだぜ?




マシロ。





知ってたか?


マシロ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ