迷路…俺の場合 (Ver.N)BL表現有
第9章 鍵
それから俺は
買ってきた食材で
簡単な夜飯を作った
料理のできないマシロに
片づけの苦手な俺
同居生活の
役割分担は
どちらがどうと言うことなく
自然に決まりそうな
そんな感じだった
夜になり
風呂から上がると
マシロはまた
昨日と同じ位置に
2セットの布団を
敷いていた
結局
昨日は使わなかった
俺用の布団が
隅っこに
敷かれてあった
冷蔵庫から
またコーラをとりだし
俺は
俺用の布団の上に
あぐらをかいた
「ビールとか・・
飲まないんですか?」
「あぁ
家では
あんま飲まねーかも」
「コーラ、好きなんですね」
「まぁ・・好きだな
好きってゆーか・・」
「?」
濡れたままの髪で
首にタオルをかけて
ほんと
男の子みたいだな
マシロ
「好きってゆーか
コーラってさ
ガーーって飲むと
喉痛いじゃんか
あれがさ
なんか
その痛みと
戦ってる感じがすき」
「は?」
「は?」
「子供?」
「え?」
「なんて理由なんですか、それ」
「いっぱい飲めたら
俺の勝ち~~!!
みたいな
あんだろーが
そーゆーの~~」
「ありませんよ
そんなの
子供じゃあるまいし」
「あ~~
言うんじゃなかった
ありますあります
わかります~~
的な反応
あんのかと思ったのによ」
「(笑)
あるわけないじゃないですか」
あ、
マシロが
笑った。