迷路…俺の場合 (Ver.N)BL表現有
第13章 交錯する想い
何か
してやりたい
そう思うのに
マシロは
すがるように
俺に手を回したけど
俺の問いかけに
何一つ
返事はしないままだった
「布団、敷いてやるから
ちょっと待ってろ」
そう言って
マシロから
はなれ
俺は
マシロに
布団を敷いてやった
マシロは
黙ったまま
ただ
ぼんやりと
何か考え事を
しているみたいだった。
布団を
敷き終えて
床にへたり込んだままの
マシロに
「おいで」
と声をかけ
手を引いて
布団まで歩き
服を着たまま
マシロを
横たわらせた
それから
部屋中の電気を消し
マシロの側に
添い寝をした
「目、閉じてろ
そしたら眠れるから
とりあえず
寝て
目が覚めたら
なんか食えばいいから」
「・・・・・」
今日のマシロは
無口で・・・
「マシロ・・」
「・・・・・」
心が
読めない
「もう
鍵がかからないんなら・・」
「・・・・」
「かけない方法で
どうにかすりゃ
いいだけだ」
「・・・・・」
「大丈夫」
そんな方法なんか
ほんとは
知らねーけど・・。