迷路…俺の場合 (Ver.N)BL表現有
第13章 交錯する想い
それから
どれくらい
時間がたっただろう
暗闇の中
しばらくして
マシロは
寝息を立てはじめた
その寝息を
聞きながら
そっと
マシロに
布団をきせ
そっと
マシロに体を寄せた
目を閉じて
マシロの
ぬくもりを感じると
俺は
眠ったままのマシロに
心の中で
話しかけていた
聞いてくれよ
マシロ
嫉妬したんだ・・俺
俺さ
今日
嫉妬なんか
しちまったんだよ
お前を
お前の頬に
手をやる神島さんに
ちょっとな
ムカついたんだ
おかしいだろ?
俺以外のヤツに
そんなこと
すんじゃねーよって
ムカついてんのかと
思ったんだよ
あん時
けど
違うって
分かったんだよ
お前が
ドアを開ける音を聞いて
急いで顔を出してさ
俺の顔を見て
違った・・
って表情したとき
分かったんだよ
鍵がかからなくて
悩んでるお前が
やっぱり
待ってたのは
神島さんなんだなって
そう気付いた時
悲しかったんだよ・・俺
俺じゃねーのかよって
悲しかったんだよ
俺に居て欲しいと
俺がいないと
寂しいんだと
俺が必要なんだと
言って欲しいんだよ
俺・・。