迷路…俺の場合 (Ver.N)BL表現有
第15章 真相
誰だ?
玄関のドアを叩く音が
聞こえた
いつから?
マシロのことに
夢中になってて
気づかなかったのか
そのドアを叩く音は
早くでろよ!
と、急かすような
音だった。
いやでも
出られねーし。
俺がココに居ることは
マシロの親にも
言ってねーから
誰だか
わかんない時は
ドアなんか
開けられねーんだ、俺。
マシロも
こんな恰好だし
無視無視。
マシロを抱き上げたまま
俺は
風呂場から外に出て
奥の部屋に
行くついでに
チラッと
玄関に目をやった
ドアを叩く音は
もう止んでいて
ホッとしたのもつかの間
玄関のドアに
施錠するのを
忘れているのが
目に入った
やばっ!
俺、マシロのこと
気にしてて
鍵すんの
忘れてる!!
と、思った瞬間
ゆっくりと
ドアがあいた