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切ない関係

第12章 時計。


それから、事務所に入って…Jr.の時に後ろで踊る場所が決まったとき、下の名前を聞いてはっとした。


もしかしたらって、でも、同じ名前なんてどこにでもいる。

疑問を確信に変える為に、その時は言わなかった。


でも、話していても確信がなかなか持てる機会が無く、時間だけが過ぎていった時、雅紀と嵐でデビューする事に決まった。


テレビや、取材で忙しく雅紀に聞く余裕すらなく、がむしゃらに頑張っていた。

そして、三枚目のCDでビデオクリップを撮影するとき少しの待ち時間に雅紀とニノの会話が聞こえてきた。


「そう言えばさ、あれまだ持ってんの?」


「うん、大切な物だし…。会える気がするんだ。」


「でも、相手はそのこと忘れて貝殻捨てちゃったかもよ?」

たまたま聞こえてきた2人の会話から、思いもよらない言葉が出てきてビックリした。


「うーん…貝殻を捨てちゃっても、覚えてくれてたらそれだけでも十分かな?」

今、一瞬俺を見たような…気のせいかな…?


やっと、疑問が確信に変わった。明日、貝殻を持って雅紀に聞こうと決めた。

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