切ない関係
第7章 溺愛。
その日、俺は仲の良い芸人さん達と飲みに出かけていた。
番組がキッカケで仲良くなって、ちょくちょく飲みに誘ってくれるようになった。
でも、少しおかしいと思い始めたのは三回目に行ったお店で…
「ねぇ、誰か誘わない?大勢の方が楽しいよ!」
「でもさ、夜遅いし……。今日は二人だけで楽しもうよ。」
「うん…。そうだね!じゃあ、改めてのカンパーイ!」
この時は気にも止めてなかったけど……
違う日の店でも、誘おうと言っても、なんだかんだ理由を付けて………
結局は二人きりで飲む会になっていた。
翔ちゃんとケンカした日もその芸人さんと飲んでいた。
「俺らって、結構飲みに行くよね?」
「そうだね…。ここ最近はよく行くよね?」
変な質問してくると思っていたら、不気味な笑みを浮かべて俺に伸ばしてくる手が顔に当たった。
俺はビックリして、固まっていた。
「付いてたよ。」
「あっ…、ありがとう…。」
恥ずかしくて、顔が赤くなっていた。
「相葉くん……?」
「え?」
声がした方に顔を向けると、立っていたのはビックリと怒りに歪んだ顔をした翔ちゃんだった。