絡まる意味
第1章 絡まる意味
疲れはてた信ちゃんに布団を被せる。
時期に体はもとに戻る。
「信ちゃん」と呼んでられるのもあと少ししかない。
「信ちゃん…。ありがとう。」
「こっちこそありがとう。忠義。」
「めっちゃ違和感あるわ。その呼び方。」
「せやな。誰も忠義って呼んでないもんな。」
こんなにひどいことをしても、結局は許してくれる。僕が一番甘えていたんや。
許してなんかくれないと口では言っていても、心のどこかで、信ちゃんなら大丈夫だと思ってたところがあった。
強くて、やさしい信ちゃんなら。
僕の名前は大倉忠義。僕には強いおかんみたいな村上信五がいます。
(あれ?電話なってんで。)
(ん?あ、ごめん取って。俺動かれへん。)
(はいはい。)
(もしもし?………しらん。…鬱陶しいな……好きじゃボケ!)
(……へ?今のは?)
(ヨコから。あいつマジでムカつくわ。)
(…あ、そうなん。なんか複雑やな…。)
(なにが?)
(いや。別に。)