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理想と偽装の向こう側

第6章 予測不可能

「お待たせしました。ハイネケンとスプモーニです。」



私が肩を落としかけたところで追加オーダーが運ばれて来た。



「有り難う暢(とおる)くん!」



「あの…黎子さんたち良かったら、これ試供で作ったんですが味見してみてください。」



「有り難う~。」



黎子はハイネケンを一口飲んで微笑んだ。



「暢くん、いつも有り難う!大学の合間にバイト忙しいでしょ。」



常連の私たち、大学生の暢くんはちょくちょくサービスしてくれる。



背は高いが、線がほそくて美少年なんで若干弱々しく感じてしまうが、優しくて良い子である。



「あ…はい…。でも、色んな人に会えるし…こうやって黎子さんや香織さんたちが来てくれるのも楽しいです。」



色白の肌を赤らめて話す姿が初々しい…セックストークしてる私たちには消え去ったものかもね…とほほ~。


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