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理想と偽装の向こう側

第23章 幸か不幸か

月曜日

ちょっと、ドキドキしながら出勤する。 



その理由は、左手の薬指。



先週は会社には気が引けて、もらったペアリングの片割れを着けて行く勇気が足りなかったが、今日から着けてみた。



そんな私に今朝、小田切さんは、



「あっ!香織、指輪してくの?」



目敏い!



「うん…折角だから、着けたいなって。傷付けたくないから気にしたんだけど。」



「そっか…流石に俺は、ファッションリングは微妙だからな~取引先の事もあるし。」



「そうだね~男性は難しいかもね。結婚してても着けてない人いるしね。最近は、着ける人が多い気がするけど。」



「俺、着けるよ!早く着けたいんだよね。」



え…何ですと?

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